カテゴリ: Spring 更新日: 2026/02/07

MavenとGradleの違いとSpring Bootでの選び方(初心者向け)

MavenとGradleの違いとSpring Bootでの選び方(初心者向け)
MavenとGradleの違いとSpring Bootでの選び方(初心者向け)

新人と先輩の会話形式で理解しよう

新人

「Spring Bootで開発するのに、MavenとGradleってどっちを使えばいいんですか?」

先輩

「いい質問だね。MavenとGradleは、どちらもJavaのビルドツールだけど、それぞれ特徴があるんだよ。」

新人

「ビルドツールってそもそも何をしてくれるんですか?」

先輩

「それじゃあ、MavenとGradleの基本からわかりやすく説明していこうか。」

1. MavenとGradleって何?

1. MavenとGradleって何?
1. MavenとGradleって何?

JavaでWebアプリケーションを作るとき、クラスファイルのコンパイルや依存関係(ライブラリ)の管理、JarファイルやWarファイルの作成などを自動で行ってくれるのがビルドツールです。代表的なものが「Maven(メイヴン)」と「Gradle(グレードル)」です。

MavenとGradleは、Spring Bootプロジェクトでもよく使われていて、開発効率を大きく向上させる役割を担っています。

Pleiades環境では、プロジェクト作成時にMavenかGradleを選択できますが、この記事ではGradleを使用する前提で解説します。

2. Mavenの特徴とメリット

2. Mavenの特徴とメリット
2. Mavenの特徴とメリット

Mavenは、XML形式の設定ファイル(pom.xml)を使ってプロジェクトを管理するJavaの代表的なビルドツールです。以下のような特徴があります。

  • プロジェクト構成が標準化されている
  • 設定ファイルが厳格なため、可読性と統一性が高い
  • 豊富なプラグインがあり、多くのライブラリに対応している

例えば、pom.xmlでspring-boot-starter-webを指定すれば、自動的に必要なライブラリが追加され、Spring BootのWebアプリ開発が可能になります。

Spring Bootの公式ドキュメントでもMavenによるプロジェクト構成がよく紹介されており、特に企業向けの大規模プロジェクトではMavenが使われることも多いです。

設定ファイルの例:


<project>
  <modelVersion>4.0.0</modelVersion>
  <groupId>com.example</groupId>
  <artifactId>demo</artifactId>
  <version>1.0.0</version>
  <dependencies>
    <dependency>
      <groupId>org.springframework.boot</groupId>
      <artifactId>spring-boot-starter-web</artifactId>
    </dependency>
  </dependencies>
</project>

3. Gradleの特徴とメリット

3. Gradleの特徴とメリット
3. Gradleの特徴とメリット

Gradleは、より柔軟で記述が簡単なビルドツールで、KotlinやGroovyといった言語を使って記述します。Spring Boot公式でもGradleが強くサポートされており、初心者にも扱いやすい点が魅力です。

以下はGradleの主なメリットです。

  • 設定がシンプルでわかりやすい
  • ビルドが高速(キャッシュや並列処理の恩恵)
  • GroovyやKotlin DSLで柔軟な設定が可能

Pleiadesでは、Gradleプロジェクトを新規作成し、画面のチェック操作だけで依存関係(ライブラリ)を追加できます。XMLを直接編集する必要がないため、初心者にとってはMavenより扱いやすいです。

Spring BootでGradleを使うときのbuild.gradleファイルは次のようになります。


plugins {
    id 'org.springframework.boot' version '3.2.0'
    id 'io.spring.dependency-management' version '1.1.0'
    id 'java'
}

group = 'com.example'
version = '1.0.0'
sourceCompatibility = '17'

repositories {
    mavenCentral()
}

dependencies {
    implementation 'org.springframework.boot:spring-boot-starter-web'
}

このように、Gradleは記述が直感的で、初心者にとって覚えやすいビルドツールです。また、Gradleでは不要な記述を省くことができ、記述ミスも起きにくいという利点があります。

Spring Bootの初心者向けプロジェクトでは、Gradleの方が学習コストが低く、特にPleiadesとの相性も良いため、最初の学習には適しています。

4. MavenとGradleの違いを具体的に比較

4. MavenとGradleの違いを具体的に比較
4. MavenとGradleの違いを具体的に比較

MavenとGradleはどちらもJava開発で広く使われているビルドツールですが、使い勝手や設定方法、カスタマイズ性に大きな違いがあります。ここでは、具体的に違いを比較してみましょう。

項目 Maven Gradle
設定ファイルの形式 XML(pom.xml) Groovy または Kotlin(build.gradle)
記述の簡潔さ やや冗長 簡潔で柔軟
ビルド速度 標準的 高速(キャッシュとインクリメンタルビルド)
学習コスト 中程度(XMLの知識が必要) 低め(直感的な構文)
拡張性 あるが制限が多い 高い(柔軟なDSLで拡張しやすい)

このように、Mavenは標準化されていて堅実な設計ですが、Gradleは柔軟性とスピード、そしてシンプルな記述が魅力です。Spring Boot開発では、特に初心者にはGradleの方が扱いやすいと感じる場面が多くあります。

5. Spring Bootで使うならどちらが向いている?

5. Spring Bootで使うならどちらが向いている?
5. Spring Bootで使うならどちらが向いている?

Spring BootプロジェクトでMavenとGradleのどちらを選ぶべきかは、プロジェクトの規模や開発者のスキルレベルによって変わります。以下のような基準で選ぶとよいでしょう。

  • チーム開発や大規模プロジェクト:Mavenが向いています。構成が固定されていてチーム間での共有がしやすいためです。
  • 個人開発や学習用途:Gradleがオススメです。記述量が少なく、ビルドも速く、学習しやすいためです。
  • 高速な開発サイクルを求める:Gradleの方がキャッシュやインクリメンタルビルドが効くため開発効率が上がります。

PleiadesでSpring Bootプロジェクトを作成する場合、Gradleを選択しておけば、依存関係の追加もチェック形式で行え、初心者でも直感的に操作できます。

さらに、Gradleは公式のSpring Initializrでもデフォルト選択肢の1つとなっており、Spring Bootとの親和性が非常に高いです。

6. 初心者にはGradleがオススメな理由(Pleiadesの操作含めて説明)

6. 初心者にはGradleがオススメな理由(Pleiadesの操作含めて説明)
6. 初心者にはGradleがオススメな理由(Pleiadesの操作含めて説明)

初心者がSpring Boot開発を始めるなら、Gradleを使うのが断然オススメです。その理由は次のとおりです。

まず、Gradleの設定ファイルは非常にシンプルで、初心者でも直感的に理解しやすくなっています。たとえば、build.gradleファイルは必要なプラグインと依存関係だけを記述すればよく、XML特有の複雑な構造を覚える必要がありません。

Pleiadesを使ってプロジェクトを作成する場合、「Gradleプロジェクト」として新規作成を選び、Spring Bootのスターターをチェックで選択するだけで、基本的な構成が自動生成されます。これは、初心者にとって大きな助けになります。

依存関係を追加したいときも、「依存関係の追加」ウィンドウからチェックボックスを選ぶだけで自動的にbuild.gradleに反映されるため、手動でコードを編集する必要がありません。

以下は、Spring BootのWeb機能を追加した場合のGradle設定ファイルの例です。


dependencies {
    implementation 'org.springframework.boot:spring-boot-starter-web'
    testImplementation 'org.springframework.boot:spring-boot-starter-test'
}

このように、Gradleは少ないコード量でしっかりとビルド設定ができるため、Spring Bootの初学者が無理なく学べるビルドツールです。

さらに、Gradleはビルド結果のキャッシュ機能により、繰り返しビルドする場面で待ち時間が短く、ストレスなく開発を続けられます。開発体験としても優れており、学習のモチベーションを維持しやすいのもポイントです。

また、Pleiadesのような日本語化された統合開発環境と組み合わせることで、Gradleの設定やエラー表示も理解しやすく、学習がスムーズに進みます。

7. PleiadesでGradleプロジェクトを作成する手順

7. PleiadesでGradleプロジェクトを作成する手順
7. PleiadesでGradleプロジェクトを作成する手順

ここでは、Pleiadesを使ってSpring BootのGradleプロジェクトを作成する手順を初心者向けに丁寧に解説します。Pleiadesは日本語化されたEclipseで、初心者でも扱いやすいIDEです。

手順①:Pleiadesを起動
デスクトップやスタートメニューからPleiadesを起動します。初回起動時は、ワークスペースの保存先を聞かれるので、任意の場所を選択してください。

手順②:新規Springプロジェクトを作成
メニューから「ファイル → 新規 → Springスタータープロジェクト」を選択します。
表示されたダイアログで以下を設定します。

  • 名前:任意のプロジェクト名(例:my-spring-app)
  • ビルドツール:Gradle(必ずGradleを選択)
  • Javaバージョン:17など(インストール済みJDKに合わせて)

手順③:依存関係の選択
「依存関係」のセクションで、Spring Webをチェックしてください。このチェック操作により、必要な依存関係が自動でbuild.gradleに追加されます。

手順④:プロジェクト作成とビルド
「完了」をクリックすると、Gradleによってプロジェクトの初期構成が生成されます。数分かかることがありますが、進行状況は右下のステータスバーに表示されます。

手順⑤:プロジェクトの確認
プロジェクトエクスプローラーで、src/main/java以下にcom.exampleなどのパッケージが作成されていることを確認します。また、build.gradleファイルもルートディレクトリに存在しているはずです。

8. 依存関係の追加方法(Pleiades上のチェック操作)

8. 依存関係の追加方法(Pleiades上のチェック操作)
8. 依存関係の追加方法(Pleiades上のチェック操作)

Spring Bootでアプリケーションを構築していくと、「データベースに接続したい」「テンプレートエンジンを使いたい」など、さまざまな機能を追加したくなる場面が出てきます。そんなときに必要なのが依存関係の追加です。

Pleiadesでは、初心者でも簡単に依存関係を追加できるように、チェック操作で必要なライブラリを追加できる仕組みがあります。

依存関係を追加する手順:

  1. プロジェクトを右クリックし、「Springツール → 依存関係の管理」を選択
  2. 表示されたウィンドウで、追加したいライブラリ(例:Spring Boot DevToolsやThymeleaf)を検索
  3. 該当する依存関係のチェックボックスにチェックを入れる
  4. 「適用」や「完了」をクリックすると、Gradleのbuild.gradleファイルに自動で追加される

以下は、spring-boot-devtoolsを追加したときのdependenciesの例です。


dependencies {
    implementation 'org.springframework.boot:spring-boot-starter-web'
    developmentOnly 'org.springframework.boot:spring-boot-devtools'
    testImplementation 'org.springframework.boot:spring-boot-starter-test'
}

このように、設定ファイルを直接書かなくても、Pleiades上のチェック操作で簡単に依存関係を追加できる点は、初心者にとって非常に大きなメリットです。

依存関係を手動で編集する場合は、構文エラーやタイポが発生しやすいので、最初のうちは必ずPleiadesの画面から追加することをおすすめします。

9. Mavenを使っていた人がGradleに切り替える場合のポイント

9. Mavenを使っていた人がGradleに切り替える場合のポイント
9. Mavenを使っていた人がGradleに切り替える場合のポイント

すでにMavenでSpring Bootプロジェクトを経験している人が、Gradleに切り替えるときに注意すべきポイントを紹介します。MavenとGradleでは、構成ファイルの書き方やプラグインの指定方法が異なるため、いくつかの点で戸惑う可能性があります。

①:設定ファイルの構造が異なる
Mavenではpom.xmlを使いますが、Gradleではbuild.gradleまたはbuild.gradle.ktsを使います。XMLとGroovy(またはKotlin)の文法の違いに注意しましょう。

②:依存関係のスコープが異なる
Mavenのcompileprovidedなどのスコープは、GradleではimplementationcompileOnlyなどに変わります。

Mavenでの例:


<dependency>
  <groupId>org.springframework.boot</groupId>
  <artifactId>spring-boot-starter-web</artifactId>
  <scope>compile</scope>
</dependency>

Gradleでの同等の記述:


dependencies {
    implementation 'org.springframework.boot:spring-boot-starter-web'
}

③:ビルドコマンドが異なる
Mavenではmvn clean installなどのコマンドを使いますが、Gradleではgradle build./gradlew bootRunなどのコマンドになります。Pleiadesでは、右クリックメニューからGradleタスクを実行することも可能です。

④:プロジェクトの構成を変える必要はない
Spring Bootのプロジェクト構成(フォルダ階層)はMavenでもGradleでも基本的に同じです。従って、Javaファイルの配置やresourcesディレクトリの使い方は変更しなくても大丈夫です。

以上の点を押さえておけば、MavenからGradleへの移行はそれほど難しくありません。特にPleiadesでは、Gradle対応のテンプレートが用意されているため、新規作成時からGradleを選んで構築することで、スムーズに開発を進められます。

この記事を読んだ人からの質問

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プログラミング初心者からのよくある疑問/質問を解決します

MavenとGradleは何が違うのですか?初心者でもわかるように教えてください。

MavenはXMLで設定を行う標準化されたビルドツールで、GradleはGroovyやKotlinで柔軟に設定できる高速なビルドツールです。初心者にはシンプルで直感的に書けるGradleが扱いやすいです。
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