サーバー起動の流れを知ろう(Tomcatの自動起動)
新人
「Spring BootのアプリをPleiadesで動かすときに、サーバーって勝手に起動するんですけど、何が起こってるんですか?」
先輩
「それはTomcatというサーバーがSpring Bootに組み込まれていて、自動で起動しているんだよ。」
新人
「Tomcatって聞いたことありますけど、よくわかってないです。サーバーってそもそも何なんですか?」
先輩
「じゃあ今回は、サーバーの基本からTomcatの自動起動まで、順番にわかりやすく説明していこう!」
1. サーバーとは何か?初心者向けにわかりやすく解説
「サーバー」という言葉は、ITの世界でとてもよく使われます。簡単に言えば、サーバーとは「サービスを提供するコンピュータやソフトウェア」のことです。例えば、Webページを表示するとき、Webブラウザがリクエストを送信し、そのリクエストに応えてHTMLなどのデータを返してくれるのがWebサーバーです。
JavaのWebアプリを動かす場合は、「Webアプリケーションサーバー(WAS)」と呼ばれる種類のサーバーが必要です。その代表が「Tomcat(トムキャット)」です。
2. Webアプリにおける「起動」とは何を意味するか
Webアプリケーションでは、「起動する」とは、アプリケーションを動かすための準備をして、サーバーがアクセスを受け付ける状態にすることを指します。
たとえば、Spring Bootで作成したアプリを起動すると、内部でTomcatが動き出し、指定したポート番号(通常は8080)で待ち受ける状態になります。この状態になると、Webブラウザからhttp://localhost:8080/のようにアクセスして、アプリの画面を見ることができます。
この一連の流れを「サーバー起動」や「アプリケーションの起動」と呼びます。
3. Tomcatとは?どんな役割を持っているのか
Tomcat(Apache Tomcat)は、Javaで作られたWebアプリを動かすためのサーバーソフトです。正式には「Java Servletコンテナ」と呼ばれます。Servletとは、JavaでWebの処理をするための仕組みのことです。
Tomcatは、このServletを動かすための「エンジン」として働きます。通常、Tomcatは単体でダウンロードしてインストールし、設定して起動する必要があります。しかし、Spring BootではこのTomcatが最初から組み込まれているため、PleiadesでSpring Bootプロジェクトを作成してmainメソッドを実行するだけで、自動的にTomcatが起動してくれるのです。
たとえば、Spring Bootのmainメソッドでアプリケーションを起動すると、次のようなログが出力されます。
Tomcat started on port(s): 8080 (http) with context path ''
このメッセージは、Tomcatが正常に起動して、HTTP通信を受け付けていることを示しています。
補足:Pleiades + Gradle環境でのTomcatの扱い
今回の開発環境では、Pleiadesを使ってSpring Bootプロジェクトを作成し、依存関係の追加もIDE上でチェックを入れて自動で行っています。この方法では、Gradleの設定も自動で行われるため、初心者でも簡単にSpring BootとTomcatを組み合わせたWebアプリを作成できます。
たとえば、@Controllerを使ったクラスを作成して、ブラウザからアクセスすると、Tomcatが自動的にそのリクエストを受け取って処理してくれます。つまり、特別にTomcatの設定をする必要はなく、開発をすぐに始められるのです。
4. Spring BootプロジェクトでのTomcatの動き(自動組み込みサーバーの解説)
Spring Bootでは、Tomcatが「組み込みサーバー」として標準で含まれています。これにより、開発者はTomcatを別途インストールしたり、設定したりする必要がなくなります。PleiadesでSpring Bootのプロジェクトを作成すると、Gradleによって自動的にTomcat関連のライブラリがプロジェクトに追加されます。
この仕組みにより、mainメソッドを実行するだけで、Tomcatがアプリケーション内部で自動的に起動します。これは「Tomcat 自動起動」と呼ばれ、初心者がWebアプリケーションを簡単に動かすための重要なポイントです。
Tomcatが自動で動くおかげで、開発者はWebアプリのロジックに集中できるようになります。たとえば、ログイン機能やデータの表示機能などを作る際に、Tomcatの設定に時間をかけずに済みます。
5. 実際にPleiades上でサーバーを起動するときの手順(IDEでの起動、ログ出力の観察など)
Pleiades上でSpring Bootのプロジェクトを作成すると、mainメソッドを含んだクラスが自動生成されます。このクラスを右クリックして「Javaアプリケーションとして実行」を選ぶことで、すぐにサーバーが起動します。
起動すると、コンソールにたくさんのログが表示されます。この中で注目したいのは、次のようなTomcatの起動メッセージです。
Tomcat started on port(s): 8080 (http) with context path ''
このログは、Tomcatが8080番ポートで起動しており、アプリケーションのルートパスで待ち受けていることを意味します。この状態になったら、Webブラウザでhttp://localhost:8080/にアクセスすれば、アプリケーションのトップページが表示されます。
また、アプリケーションを初めて起動する際に、Gradleが必要なライブラリを自動的にダウンロードすることがあります。そのため、最初の起動には少し時間がかかる場合がありますが、これは正常な動作です。
6. 自動起動の仕組み:mainメソッドの中で何が起こっているか
Spring Bootでは、mainメソッドの中に記述されたコードがアプリケーションのエントリーポイントとなります。このmainメソッドの中で、SpringApplication.run()というメソッドが呼び出されています。このメソッドがアプリケーション全体の起動処理を担当しており、ここでTomcatの起動も自動的に行われます。
import org.springframework.boot.SpringApplication;
import org.springframework.boot.autoconfigure.SpringBootApplication;
@SpringBootApplication
public class SampleApplication {
public static void main(String[] args) {
SpringApplication.run(SampleApplication.class, args);
}
}
このコードでは、@SpringBootApplicationというアノテーションが使われています。これはSpring Bootに必要な初期設定を自動で行ってくれる便利なアノテーションです。そして、SpringApplication.run()が呼び出されると、内部で次のような流れで処理が進みます。
- Springの各種設定を読み込み
- 依存関係にあるTomcatを初期化
- ポートの設定を確認(デフォルトは8080)
- Tomcatを起動し、HTTP通信を受け付ける状態にする
つまり、開発者はmainメソッドを実行するだけで、Springの設定とTomcatの起動が同時に行われるという非常に便利な仕組みなのです。
初心者の方は、Tomcatの設定ファイルや起動スクリプトなどに触れる必要がないため、Webアプリの開発に集中しやすくなります。
補足:mainメソッドとTomcatの関係をイメージしよう
Tomcatの起動処理は、すべてmainメソッドの中に隠れています。言い換えれば、mainメソッドが「スタートボタン」の役割を果たし、押された瞬間に内部の処理がどんどん進んでいくイメージです。
自分でTomcatをインストールしてバッチファイルなどで起動する方法と比べて、Spring Bootでは非常に簡単にこの起動処理を実行できるようになっているのです。
この自動化された起動プロセスを理解することで、Spring Bootの開発の流れや、サーバーサイドの仕組みをより深く学ぶことができます。
7. サーバー起動後にどうなる?@Controllerの処理フロー概要
Spring Bootでサーバーが起動すると、TomcatはWebブラウザからのリクエストを待ち受ける状態になります。そして、@Controllerが付いたクラスが用意されていれば、そのクラスがリクエストを受け取って、対応する処理を実行してくれます。
たとえば、ユーザーがhttp://localhost:8080/helloというURLにアクセスしたとき、@Controllerの中で/helloに対応するメソッドが呼び出されます。下記のようなコードであれば、helloビューが返されます。
import org.springframework.stereotype.Controller;
import org.springframework.web.bind.annotation.GetMapping;
@Controller
public class HelloController {
@GetMapping("/hello")
public String showHelloPage() {
return "hello";
}
}
このとき、Tomcatはリクエストを受け取り、Spring MVCがそのリクエストをHelloControllerに中継し、最終的にhello.htmlなどのテンプレートが返されるという流れになります。
この一連の流れは「リクエストマッピング」と呼ばれ、Spring MVCの基本的な動作のひとつです。サーバー起動後に@Controllerがリクエストに応答することで、動的なWebアプリケーションが成り立っています。
補足:@Controllerと@RestControllerの違いに注意
@Controllerは、HTMLテンプレートなどの画面を返す用途に使います。一方、@RestControllerはデータ(JSONなど)を返す用途で使います。今回の記事では、画面を表示するWebアプリケーションを前提としているため、@Controllerを使用しています。
8. Webブラウザからアクセスしたときに裏で行われる処理の流れ
Webブラウザでhttp://localhost:8080/helloにアクセスすると、実際には次のような流れで処理が進みます。
- ブラウザがリクエストを送信
- Tomcatがリクエストを受け取る
- Spring MVCがリクエストを適切な
@Controllerにルーティング - 該当するメソッドが実行される
- メソッドの戻り値に対応したテンプレート(HTML)が読み込まれる
- HTMLがブラウザに返されて、画面が表示される
このように、Spring BootとTomcatが連携することで、URLに応じた処理がスムーズに行われる仕組みになっています。
補足:テンプレートの場所にも注意
Spring Bootでは、HTMLテンプレートはsrc/main/resources/templatesというフォルダに配置するのが一般的です。たとえば、return "hello";と書かれている場合は、hello.htmlというテンプレートがこのフォルダにある必要があります。
9. Tomcatがあると何が便利?手動 vs 自動起動の違い
Spring BootにTomcatが最初から組み込まれていることで、開発者は非常に楽になります。通常、Tomcatを使う場合は以下のような手順が必要です。
- 公式サイトからTomcatをダウンロード
- 設定ファイルを手動で編集
- 起動スクリプトを実行してサーバーを立ち上げ
- WARファイルをTomcatにデプロイ
これに対して、Spring Bootでは次のように非常に簡単です。
- Pleiadesでプロジェクトを作成
- 依存関係をチェックボックスで追加
mainメソッドを実行- Tomcatが自動起動し、アプリが動作
このように、Tomcatの自動起動は開発効率を大きく向上させます。特に初心者にとっては、余計な設定が不要なため、学習や開発に集中できるという大きなメリットがあります。
補足:自動起動でも設定は可能
Spring Bootでは、自動でTomcatが起動しますが、必要に応じてapplication.propertiesファイルなどでポート番号やエラーページなどを自由にカスタマイズすることもできます。自動で便利なだけでなく、柔軟性も高いのが魅力です。